ルミ子は1987年(昭和62年)、黒川紀章との対談の中で、母、愛子について次のように述べている。
「(母は)学校に行けなかったから、字を知らない。人前でとっても恥ずかしい思いをした。・・・母はね、私が(字を)教えたんです。」
しかし愛子は自身の回想録の中で、尋常高等小学校の頃の自分の学業について、次のように記述している。
「学校の勉強のほうはというとーーー成績が良かった教科は音楽、それと作文で、私の担任の先生がユリエ姉さんに『将来小説家にしなさい』と言ったこともあったそうです。」 (小柳ルミ子の真実)
尋常高等小学校の頃に、「将来は小説家に」とまで文才を讃えられた愛子が、文字を知らない、娘のルミ子に文字を習った、などということがある得るだろうか。
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ルミ子「アーツマンナイ、もうやめようかなっ」
母 「いったいどうしたの}
ルミ子「お習字、つまんないの。書きたい字を書かせてもらえないの。」
母 「どんな字を書きたいの」
ルミ子「こんにちは赤ちゃんとか、上を向いて歩こうとかだったら燃えるのになー」
母 「(困ったわね、そうだ!)その燃える字をお母さんに教えて」
ルミ子「エーッ、お母さん字を知らないの。」
母 「ナ、習っていないから・・・」
ルミ子「ヨッシャ、教えてあげるワ。私の筆と硯を使っていいワヨ」
(ルミ子は母の背中から手を握って筆を運ばせる)
ルミ子「そう。お母さん結構スジがいいワヨ」
母 「はい、はい、ありがとう。」
ルミ子「ウン、良く書けました。ナンカお習字って楽しいね」
母 「(シメシメ)新しい字を習ったら、お母さんにも教えて」
ルミ子「ウンッ」
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少女ルミ子は、感動と夢の世界へ、
まっしぐらに突き進んでいた。
母に導かれて。
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唄ってよ 愛の歌を
踊ってよ あなたは天使
by 柘植信彦
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