(弊ブログ 2009年9月「小柳ルミ子紀行 肩車と愛子」からの続きです。)
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「ずーっと先の話しだけど、ルミ子がこの川を渡る時にも 肩車をしてあげてね」
「ルミ子は そこの飛び石を 自分でピョンピョン 跳んでゆきそうだけどな」
「ルミ子は 肩車をして欲しいのよ お父さんに」
「ウン 分かった」
「ありがとう あ そうだ 忠士さんはどこ?」
「忠士は 飲み屋のツケを遺したから 面目なくて 向こうに隠れているんだ」
「ホホ そんなこと気にしなくて良いのに ルミ子のお父さんだもの
ルミ子がスターの階段を昇るたびに 祝杯を挙げてたんでしょう」
♪ いつだって あなたは 口数も少なくて
わたしの 我が儘をきいてくれてたわ
もう遅い 遅いけれど あなたに伝えたいのよ
あんなに素敵な日々を ほんとにありがとう ♪
(小柳ルミ子<風よ伝えて>より)
彼岸に着いた
愛子は 光義の肩車から 降り
ルミ子のいる此岸を振り返った
「ルミ子 強く 生きるのよ」
ルミ子が楽屋の電話から唄い贈る<瀬戸の花嫁>は もう 聞こえて来ない
舞台に立ったのだろう
「ここからは ひとりで」
愛子はうなづくと ひとりで 歩き出した
父母の待つ
遠い輪廻の光に向かって
♪ いつの日か いつの日にか
風よ あなたに伝えて
あんなに優しい愛を ほんとにありがとう ♪
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唄ってよ 愛の歌を
踊ってよ 天使のように
by 柘植信彦
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